2025/09/04

今すぐ行きたくなる!国内の芸術祭の公式記録3選
アートライブラリー スタッフのオススメ

愛知芸術文化センター1階にあるアート専門の図書館アートライブラリーをご存じですか?美術・音楽・演劇などの芸術に関する図書や、展覧会カタログ・楽譜・雑誌などの文献資料のほか、クラシック音楽を中心としたCDや映像資料なども広範囲に収集しています。一般の方にご利用いただけるよう、すべての資料を公開し、一部(図書・楽譜)は貸出もOKです。

 

検索サービスで資料を探すことができます。原則として、新着資料などのデータを毎月更新。

 

「アート初心者から愛好者や専門家まで世代を問わず、もっとたくさんの人たちにアートライブラリーのことを知っていただき、もっと気軽にアートを楽しんでほしい」という思いを込めて、季節やテーマに合わせたオススメをご紹介する人気シリーズ
秋といえば芸術の秋!毎年、日本各地で多数の芸術祭が開催される季節です。いよいよ始まる国際芸術祭「あいち2025」など、2025年度開催の芸術祭も、そのほとんどが会期に秋を含んでいるんです!

 

日本国内の主な国際芸術祭(2025年度)
【開催中】
Study:大阪関西国際芸術祭 2025 4月11日(金)~10月13日(月・祝)※大阪・関西万博と連携
瀬戸内国際芸術祭2025
春:4月18日(金)~5月25日(日)
夏:8月 1日(金)~8月31日(日)
秋:10月3日(金)~11月9日(日)
神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond 8月23日(土)~11月30日(土)
国際芸術祭「あいち2025」 9月13日(土)~11月30日(日)
千葉国際芸術祭2025 9月19日(金)~11月24日(月・休)※コア期間

国際芸術祭 BIWAKO ビエンナーレ 2025 "流転~FLUX" 9月20日(土)~ 11月16日(日)

岡山芸術交流 2025 OKAYAMA ART SUMMIT 9月26日(金)~11月24日(月・休)
舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」 10月1日(水)~11月3日(月・祝) 

KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2025  10月4日(土)〜10月26日(日)

ひろしま国際建築祭 2025 10月4日(土)〜11月30日 (日)
【終了】
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2025 4月12日(土)〜5月11日(日)


アートライブラリーでは日本各地で開催された芸術祭の公式開催記録や図録を多数所蔵。
今回はその中から3つご紹介します。

国内の芸術祭の公式記録3選

1 『瀬戸内国際芸術祭2022 Setouchi Triennale』【書籍

(北川フラム、瀬戸内国際芸術祭実行委員会/監修、現代企画室、2023.5)

1つ目は、2022年4月14日(木)から11月6日(日)まで春夏秋の3会期に分けて行われた「瀬戸内国際芸術祭2022」の公式記録集。本記録は、同芸術祭で展示された213点の作品及び19のイベントをカラー写真とともにすべて掲載したものです。同芸術祭は、2010年からトリエンナーレ形式で継続的に開催され、第5回目の今回は、33の国と地域から188組の作家が参加。岡山・香川両県にまたがる瀬戸内の島々を中心に、計14のエリアを会場としていて、各島を歩き回って展示を巡るといったツアーのような楽しみと、スケールの大きさも魅力的です。一方で、作品を通して、島々が辿ってきた歴史や文化へ考えるきっかけを伝えたり、地域の人々との交流や食への取り組みに重点を置いていたりなど、芸術祭全体を通して地域社会へ働きかけている点も特徴的。本記録では、会場(島)ごとに作品の概要を掲載。家全体を使用した作品や自然の中のインスタレーション、古民家や空き家の活用など、多種多様な作品が収録されています。現在、第6回目に当たる「瀬戸内国際芸術祭2025」が開催中。アートライブラリーでは、瀬戸内国際芸術祭の各開催回の記録を所蔵しています。ぜひこの機会にご覧になってみてください。
(資料ID:9110621436)

 

2 『リボーンアート・フェスティバル2021-22 公式記録集 -利他と流動性-』【書籍】

(リボーンアート・フェスティバル事務局、小林沙友里、角田尭史/編集、2024.12)

2つ目は、2021年の前期と2022年の後期の2期に分けて宮城県で開催された「リボーンアート・フェスティバル2021-22 -利他と流動性-」の公式記録集。同芸術祭は、東日本大震災で被災した石巻市を中心に2017年から行われている総合芸術祭です。「リボーンアート(Reborn-Art)」=「人が生きる術」をキーワードに掲げ、地域の内側からの復興と活性化を目的としています。本芸術祭では、アートだけでなく音楽や食も楽しめる点が特徴的。会期中には、地場の料理を使用した食に関するイベントやプログラムが多数開催される他、会期外でも理念を受け継ぐ施設や飲食店がオープンするなど、地域に根差し、地域を盛り上げる循環を作り出しています。本記録集では、第3回の開催内容を掲載。人々の記憶に触れる作品、かつて銭湯や商店、学校や工場だった場所を利用したインスタレーション、利他や環境の流動性を問いかける作品など、前後期あわせて45組のアーティストによる60を超える作品を余すことなく収録しています。また、カラー写真を主体とし、見開き2ページで掲載された作品も多いため、作品の迫力や魅力が存分に伝わる構成となっています。
(資料ID:9110640440)

 

3 『清流の国ぎふ芸術祭 Art Award IN THE CUBE2023 Where “REALITY” Goes』【書籍】

(清流の国ぎふ芸術祭 Art Award IN THE CUBE 実行委員会事務局/編、清流の国ぎふ芸術祭 Art Award IN THE CUBE 実行委員会、2023.12)

3つ目は、2023年4月22日(土)から6月18日(日)まで行われた『清流の国ぎふ芸術祭 Art Award IN THE CUBE2023』の公式記録誌。同芸術祭は、前身の岐阜県美術展を引き継ぎ、2017年から開催されている企画公募型の芸術祭です。最大の特徴は、4.8×4.8×3.6mのキューブ空間を自由にプロデュースする点にあり、第一次審査を突破した入選者は、自身が考案した企画を元に、半年かけて作品を制作していきます。第3回のテーマを「リアル」のゆくえに設定し、14組14作品を展示。本記録誌では、各作品計4ページにわたって図版と作者のプロフィール、コメントを掲載しているほか、審査員7人による講評も収録されています。年齢、国籍、ジャンルを問わないため、キューブを使用した表現はまさに十人十色。キューブの中にキューブを作った作品や、パフォーマンスと映像をキューブの中で組み合わせた作品、まるで箱庭を覗いているかのような作品など、バラエティ豊かな作品たちを楽しむことができます。
(資料ID:9110640431)

 

こちらもCHECK

国際芸術祭「あいち2025」関連資料を展示



アートライブラリーの柱巻展示架では、9月13日(土)から開催される国際芸術祭「あいち2025」に合わせて、関連資料を展示中!
バーコードの上に「貸出可」の表示がある資料は貸出もできます。
展示期間/2025年8月20日(水)〜11月16日(日)

 

私がオススメ!

愛知芸術文化センター管理課

アートライブラリー担当

三上 昂良

 

国際芸術祭が好きな方も、これから訪れる方も。アートに触れるきっかけを探しに、アートライブラリーへ出かけてみてはいかがでしょうか?ここで扱っているのは図書だけではありません。CDやレコードもそろっていて、オーディオコーナー(無料)で楽しめます。

※CD・レコードの館外貸出は行っておりません。

 

アートライブラリー

 

場所/愛知芸術文化センター1階

時間/10:00〜19:00※土・日・祝〜18:00

休館日/毎週月曜日、毎月第3火曜日(祝日または振替休日の場合は開館、その翌平日に休館)

年末年始(12月28日から翌年1月3日まで)

整理期間(年間15日以内 ※例年3月)

資料検索(PC版)

資料検索(スマホ版)

詳細はこちら

 

撮影/千葉亜津子(施設)

編集/村瀬実希(MAISONETTE Inc.)

※ 掲載内容は2025年9月4日(木)現在のものです。

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