2024/10/24

劇場を利用するアーティストのオススメ。久屋(栄北)のグルメスポット【愛知芸術文化センター周辺】

愛知芸術文化センターはオアシス21に隣接した、愛知県美術館愛知県芸術劇場愛知県文化情報センター(アートスペース、アートライブラリーなど)からなる芸術文化の複合施設。地下鉄東山線・名城線「栄」駅から徒歩で約3分というアクセスの良い立地にあり、周辺にはグルメやショッピング、観光などのスポットが集まっています。

秋といったら「読書の秋」、「スポーツの秋」と、いろいろなことが楽しめるシーズンですね。

一人でまったり、みんなでワイワイ楽しみ方は人それぞれ。外で過ごすのも気持ちいいので、街歩きをしながら、食欲の秋と芸術の秋を一緒に堪能してみるのはいかがでしょうか。

 

 
ということで今回は、愛知芸術文化センターが位置する久屋(栄北)にあるお店を、普段から愛知県芸術劇場を利用されるアーティストの方にオススメいただきました。
記事の最後には、久屋の街をぶらりと歩きながら芸術が楽しめる「久屋ぐるっとアート」のイベントもご紹介します。

 

では、早速いってみましょう。

 

1. 加藤おりはさん(スペイン舞踊家・振付家)のオススメ


お一人目は名古屋在住のスペイン舞踊家・振付家の加藤おりはさん
幼い頃からバレエや新体操を学び、スペイン舞踊を極めるため、フラメンコの源流とされる北インド古典舞踊カタックも習得。古典から新潮流まで幅広いダンス表現に取り組むダンサーで、2022年度には愛知県芸術文化選奨文化賞を受賞されました。
愛知芸術文化センターのパブリックスペースで踊っていただいたことがあり、スタジオが近いことから、プライベートでも普段から久屋を訪れるそうです。
今回、加藤さんがオススメするお店はこちら…

TEA ROOM KIKI 紅茶&スコーン専門店

英国気分を堪能できる紅茶と自家製の英国伝統菓子のスコーンの専門店。
Hisaya-odori Park(久屋大通公園)のゆったりとした時間が流れる店内では、紅茶とスコーンのセットを意味するイギリスの喫茶習慣のクリームティーが満喫できます。店舗は、京都の嵐山に本店を構え、東海圏では名古屋の久屋のみ。

 

オススメのポイント

加藤さん クオリティが高くて種類が豊富な紅茶がティーなところです。カップも素敵なので、味わいながら見て楽しめます。お茶好きの私としてはとても好きなティールームですね。愛知芸術文化センターや久屋に用事があるとよく利用します。Hisaya-odori Parkの景色に癒され、店内は内装も雰囲気も静かで落ち着いているので、ゆっくりお話できるところも魅力です。

 

 

加藤さん すべてのメニューにティーフリーが付く「TEA FREE MENU」が私のお気に入りです。
アムシュティーの紅茶を少量ずつ温かいストレートティーで、30種類以上の茶葉からスタッフさんのオススメをランダムに淹れていただけます。外はサクサクで中はふわふわ、やわらかくて優しい味のスコーンもついたクリームティーがとっても美味しくてオススメです。最初に来店したのは、「クリームティー」の文字を見つけたのがきっかけでした。茶葉のセレクトにもこだわっているのが素敵ですよね。80分の時間交代制のティーフリーでゆったり過ごせるので、舞台芸術や美術鑑賞の前後にもぴったりです。

 


私の場合、舞台作品を創作している時期は情報をリサーチしたり、どのように創るかなど考えたり、常に頭の中が舞台一色になっています。そんな中、お散歩したり、こちらのお店で静かにぼんやり過ごすと、ふわっと頭の中にアイデアが浮かんでくることもあります。空白でないと出てこないこと、ゆっくり流れる時間というのも大切ですよね。

久屋は人と緑の素敵な街

加藤さん 緑がある都市のなかでゆったり過ごせることがとっても魅力です。今考えてみると、久屋で待ち合わせをすることが多いかもしれません。
Hisaya-odori Parkでは待ち合わせをした方と歩きながら、どこに立ち寄るか話しをしながらお店を決められて楽しいですね。外国の方とは、テラスなど外に席があるお店をチョイスすることもあります。
その方の好みやアクセス、宗教なども考えると、いろんなお店があるのも良さだと思います。
公園にはベンチがあるのも晴れた日には気持ちがよいですね。
私は自身でお茶を点てることもしているのですが
、こちらの公園では抹茶を淹れたことがあります。
舞台公演を観にいらした海外の方が本国に帰られる前にお礼をしたくて、コーヒーショップに一緒に行こうとも考えたのですけれど、せっかくなら緑もある素敵な場所でと思って、こちらの公園を利用しました。その時にとても喜んでいただけたのも思い出の一つです。

 

毎年開催されている回遊とアートの祭典「ぐるっとアート」

加藤さん 「久屋ぐるっとアート2018」で開催したフォーラムシアター(愛知芸術文化センターのパブリックスペース)に出演した際は、いつもの劇場空間と違って、楽しくワクワクした気持ちでダンスをしました。その際も感じたことは、普段の生活の中でアートに触れていない方もいらっしゃるかもしれませんが、よろしければこの機会にいろんなアートに触れてみてはいかがでしょう。アートはいろんなかたちで自身の力になったり、生活の潤いになったりします。そういうことを感じてもらえるきっかけの場になると思います。

 

加藤さんのオススメのお店はこちら

TEA ROOM KIKI 紅茶&スコーン専門店
場所/愛知県名古屋市中区錦3-15-15 RAYARD Hisaya-odori Park2F
電話番号/052-211-9670
営業時間/10:45~19:00(店内LO18:15、物販19:00)
定休日/不定休

お店の詳細はこちら

 

出演公演はこちら

加藤おりはスペイン舞踊団 Estudio Cardamono公演「FUSIÓN」

2025年3月16日(日)
名古屋市芸術創造センター

加藤おりは 公式WEBサイトはこちら

 

2. 平塚直隆さん(劇作家・演出家・俳優)のオススメ



次にオススメのお店をご紹介いただくのは、劇作家・演出家・俳優で、名古屋出身・在住の平塚直隆さんです。
平塚さんは、2005年の「劇団オイスターズ」結成時から劇団の座付作・演出を担当。処女作『居酒屋のゆうれい』が北の戯曲賞佳作受賞をはじめ、第61回岸田國士戯曲賞最終候補と、日本全国の戯曲賞受賞やノミネートなど国内で高い評価を受けています。 


オイスターズ 第22回公演平塚直隆 作・演作『ここはカナダじゃない』より。

 

2012年には執筆した『豆』が、当劇場の「AAF戯曲賞」第12回で優秀賞を受賞した後、劇場のプロデュース公演として、小ホールで上演されました。
現在は、戯曲の書き下ろしと俳優としての活動をはじめ、ワークショップの講師などご活躍されています。

今回、平塚さんにご紹介いただくのはこちら…

鈴の屋 名古屋オアシス21店


菜めし田楽と豆腐料理のお店。創業当時から変わらない看板メニューの「菜めし田楽」は、秘伝の八丁味噌だれの田楽+大根の葉を混ぜ合わせた菜めしのセットです。
菜めし田楽定食をはじめ、大和芋の麦とろ田楽定食や天ぷらなどもあり、幅広い年代の方々に愛される味と雰囲気を持っています。毎月21日~月末までの間には、お食事をされたお客様にお米のプレゼント券を配布中です。

 

オススメのメニュー



平塚さん 
豆腐、里芋、こんにゃくの田楽が楽しめる「菜めし田楽定食」がオススメですね。



平塚さん 当時の彼女に連れて行ってもらったのがきっかけでした。味噌田楽の定食なんてと、最初は思っていたかもしれませんが、食べてみると、これがめちゃめちゃ美味しいんです。味噌田楽を串から外して、菜めしと一緒に少しずつ食べるのが好きですね。
愛知といえば手羽先や味噌煮込みうどんなど、いろいろな名物があって、お店もありますが、そもそも味噌田楽を提供しているお店が珍しいですよね。菜めしとお味噌汁がお代わりできるので、おなか一杯になります。

 

 

 

なので、劇場で公演がある際に行きますね。外の空気も吸いたいなと思ったときにふらりと行くんですが、割といつも人気で人が並んでいるんです。
今日は行けるかな!と感じた時に行ってます。和食好きの方に好まれるお店かと。公演を観る前後に、ゆったり過ごしたい場所としてはオススメです。

久屋は思い出深い、好きな街

平塚さん 久屋は1時間くらいはお散歩したくなる、お店を探したくなるような街ですね。二十歳くらいのお芝居を始める前に実は、NHKでアルバイトをしていた時期がありました。なので、当時から考えると約30年くらいですかね、馴染み深い街です。
お芝居をやりだした頃、愛知芸術文化センターは憧れで目標でした。あの辺に行くと「あぁ、芸文だ」という感じがしますね。僕にとって愛知県芸術劇場は一番好きな劇場だけど、同時にちょっと緊張もします(笑)。特に思い出があるのはAAF戯曲賞かな。

 

劇場が主催する「AAF戯曲賞」を経て

平塚さん AAF戯曲賞に関係していた年数は長いですね。第12回で優秀賞をいただくまで、第1回から応募し続けていたし、第3回で佳作をいただいた後も挑戦を続けました。俳優としては、第1回『大熊猫(パンダ)中毒』や第6回『塔の上から』にも出演しています。なので、愛知県芸術劇場は、いい意味で緊張する場所だし、当時を思い出させてくれていつもフレッシュな気持ちにしてくれます。久屋も劇場も、思い出深い場所ですね。

 

平塚さんのオススメのお店はこちら

鈴の屋 オアシス21店
場所/愛知県名古屋市東区東桜1-11-1 オアシス21 B1F
電話番号/050-8885-4716
営業時間/10:00〜22:00
定休日/施設に準ずる(1月1日、年2回臨時休業日あり)

お店の詳細はこちら

 

作・演出の公演はこちら

オイスターズ第28回公演

『父、腐る』

作・演出/平塚直隆

2024年11月1日(金)~3日(日・祝) 下北沢 駅前劇場

2024年11月7日(木)~10日(日) 愛知県芸術劇場 小ホール

公演の詳細はこちら

 

3. 久屋の街とアートが楽しめるイベント「久屋ぐるっとアート」

いかがでしたか?
加藤さんと平塚さんのお二人にご紹介いただいたお店をはじめ、久屋の街は素敵なスポットで溢れています。そんな街でアートも同時に満喫できるイベントが、毎年、文化の日を中心に名古屋都心部の久屋では開催されています。その名も「久屋ぐるっとアート」です!

地域全体に活気や賑わいが広がることを目的にしたアートイベントで、久屋エリアを訪れた方が、街を回遊し、アートを気軽に楽しんでいただくとともに、久屋エリアに親しみを感じていただくことを願っています。

 

今年は、中学・高校生を中心に15団体・約600名が出演するジャズ、マーチング、吹奏楽のライブ演奏や、全国からセレクトされたベーカリーショップが一堂に会するパンマルシェ、愛知芸術文化センター内の建築やパブリックアートを見て回るイベント「大ナゴヤツアーズ」などを開催します。

 

栄まちじゅう音楽祭

 

パンマルシェ

 

パイプオルガンミニコンサート

 

その他、参加団体にまつわるクイズや豆知識の紹介を交えて会場をめぐるシールラリーに参加いただいた方には粗品をプレゼントします。

今年の秋は、まだまだ魅力の再発見の可能性がある久屋の街にどうぞお越しください。

2024年11月1日(金)~4日(月・振休)
久屋ぐるっとアート2024

場所/久屋(栄北)エリア一帯

時間/10:00〜18:00

料金/無料(一部有料の催しあり)
※やむを得ない事情により、内容等が変更になる場合があります。

詳細はこちら

 

聞き手/愛知県芸術劇場
※ 掲載内容は2024年10月24日(木)現在のものです。

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