
2025/06/04
世界一周の旅に出たくなる書籍3選!
アートライブラリー スタッフのオススメ
愛知芸術文化センター1階にあるアート専門の図書館、アートライブラリーをご存じですか?美術・音楽・演劇などの芸術に関する図書や、展覧会カタログ・楽譜・雑誌などの文献資料のほか、クラシック音楽を中心としたCDや映像資料なども広範囲に収集しています。一般の方にご利用いただけるよう、すべての資料を公開し、一部(図書・楽譜)は貸出もOKです。
検索サービスで資料を探すことができます。原則として、新着資料などのデータを毎月更新。
「アート初心者から愛好者や専門家まで世代を問わず、もっとたくさんの人たちにアートライブラリーのことを知っていただき、もっと気軽にアートを楽しんでほしい」という思いを込めて、季節やテーマに合わせたオススメをご紹介する人気シリーズ。夏は旅行の季節!現在開催中の大阪・関西万博でも、世界中の国々の魅力が詰まったパビリオンが注目を集めています。そこで今回は、思わず世界一周の旅に出たくなるような書籍を集めてみました。ページをめくるたびに、新しい景色や知らなかった価値観に出会えるのは、本ならではの面白さ。パスポートのいらない旅に出かけてみませんか?
世界一周の旅に出たくなる書籍3選!
- 目次 -
1 『世界のサインデザインとうつくしい街並み』【書籍】
(八島紀明、大塚喜也/著、株式会社総合報道/監修、三才ブックス、2022.12)
1つ目は、デザイナーやアーティスト、建築家などの、サインデザインに関連する各分野の50人の専門家が撮影した、世界中のサインデザインの写真とコラムが掲載された書籍です。サインデザインとは、街なかの商業・公共施設などで見られる看板や標識、表示といった、身の回りの環境や情報を、人々の行動のガイドやサポートのために、わかりやすいかたちで整えられたデザインのことを言います。本書籍は、サイン・ディスプレイ業界専門誌『POP EYE(ポップ・アイ)』で2012年から連載中のコラム「サインの旅」を再編集したもの。30を超える国と地域、70を超える訪問地を紹介しており、世界各地のサインデザインや風景を楽しめます。また、コラムには、各分野の専門家がその土地を訪れた際に感じたことなどが記されており、写真と合わせて、その街の文化や風土を感じ取ることができます。ロンドンやパリといった大都市から、ハワイやモナコといったリゾート地まで、一度訪れたことがある街でも、「サインデザイン」という新しい視点から見ると、また異なった景色を見ることができるかもしれません。
(資料ID:9110616580)
2 『音楽航海日誌』【書籍】
(荻原和也/著、大和プレス、アルテス・パブリッシング、2021.10)
2つ目は、会社勤務のかたわら、世界中の音楽を聴き続けてきた荻原和也が著したディスクガイドです。本書籍は、著者自身が運営する音楽案内ブログ「after you」に掲載されたCDレビュー記事から厳選してまとめられたもの。2009年6月2日~2019年5月末までの10年間分から、約890の記事、約2,200枚のCDが紹介されています。有名無名を問わず、地球上のあらゆる音楽を巡るような圧倒的な情報量と、親しみやすい語り口が特徴的で、ページをめくるたびに知らなかった音楽や音楽ジャンルに出会うことができます。また、サブスク(サブスクリプション型音楽配信サービス)で扱われていないCDも多数掲載されているところも特徴的。ジャケットを眺めながら、実際に音楽を聴きながら、自分だけの世界旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか。
(資料ID:9110618252)
3 『死ぬまでに見たい世界の名建築1001』【書籍】
(マーク・アーヴィング/編集、ピーター・セントジョン/序文、エクスナレッジ、2008.8)
3つ目は、イギリスの作家・マーク・アーヴィングが総合編集を担当した、世界中の名建築を総覧できる書籍です。本書籍は、建築された時代順に、1,001件もの建築を全6章に分けて紹介しています。タイトルにもあるとおり、実物を「見る」ことに重点を置いている点が特徴的。廃墟や現存しない建築は収録対象外としているほか、紹介されているほとんどすべての建築にカラー写真が掲載されているため、各建築をビジュアル的に理解しやすくなっています。どの建築にも、設計者または援助者、所在地、建築様式、建材といった基本情報のほか、建築家や学芸員、研究者など、95人の専門家が執筆を担当した解説文も掲載。パルテノン神殿やボロブドゥール寺院といった世界遺産から、東京国際フォーラムや金沢21世紀美術館といった現代日本の有名な建築まで、幅広くカバーされていて、気になった建築から行きたい街を決めてみる、という楽しみ方もできます。
(資料ID:9110426870)
私がオススメ!
愛知芸術文化センター管理課
アートライブラリー担当
三上 昂良
涼しい場所でゆっくり読書したり、夏休みの課題図書を探したり。そんな夏のひとときに、アートライブラリーを訪れてみませんか?ここで扱っているのは図書だけではありません。CDやレコードもそろっていて、オーディオコーナー(無料)で楽しめます。
※CD・レコードの館外貸出は行っておりません。
アートライブラリー
場所/愛知芸術文化センター1階
時間/10:00〜19:00※土・日・祝〜18:00
休館日/毎週月曜日、毎月第3火曜日(祝日または振替休日の場合は開館、その翌平日に休館)
年末年始(12月28日から翌年1月3日まで)
整理期間(年間15日以内 ※例年3月)
撮影/千葉亜津子(施設)
編集/村瀬実希(MAISONETTE Inc.)
※ 掲載内容は2025年5月30日(金)現在のものです。