2025/05/02

愛知県芸術劇場へ行こう! はじめての人にオススメのプログラム【4・5・6月】2025年上半期 自主事業ラインナップ

「何か新しいことにチャレンジしたい」「日常生活にいつもと違う刺激がほしい」「人生をもっと充実させたい」と思っている人は、劇場という新しい扉を開いてみませんか。愛知芸術文化センター内にある愛知県芸術劇場は、地下鉄東山線・名城線「栄」駅から徒歩で約3分とアクセス抜群。劇場は今まで知らなかった世界への入り口。生の舞台でしか味わえない体験や感動が待っています。「AACタイム」がコンシェルジュとなって、はじめての人でも楽しめる多彩なプログラムをご案内!

唐津絵理 愛知県芸術劇場芸術監督より

© Atsuko Chiba

 

愛知県の人口は約746万人(2025年3月現在)ですが、多くの方がまだ愛知県芸術劇場に足を運ばれたことはないかと思います。複合文化施設を活かし、当劇場はすべての県民に開かれた「県民の広場」でありたいと、誰もが気軽に訪れることができる工夫をしています。
2024年4月に私が芸術監督に就任し、劇場をより身近にするための取り組みを強化したく、オープンスペースを活用した《Re: ローザス!》ダンスワークショップの成果発表やクロストーク、「0AR(ゼロ・エーアール)」を開催しました。

 

© Atsuko Chiba 2024年7月《Re: ローザス!》より

 

2025年度前半は一押しの『ジャングル・ブック』をはじめ、子どもから大人まですべての人が楽しめるプログラムの一つひとつにこだわりました。そして、少しでも劇場のハードルを低くするため、公募プログラム「AICHI NEXT:Performing Arts Project」のオープンスペース上演など無料のイベントも予定しています。
舞台芸術は多様なジャンルに分かれ、好きなものはどんどん掘り下げていくけれども、他のジャンルに触れる機会がないという方も少なくありません。そこで、お目当て以外の思いがけない出逢いを大切に、音楽とダンスのジャンルを越えたコラボレーションを積極的に行うなど、固定概念を崩すような仕掛けもいろいろ散りばめています。
30年以上の歴史を持つ当劇場が地域文化振興の拠点として機能し、みなさまに期待していただけるように、クリエイティブなことを推奨している場だからこそ、日々チャレンジを重ねながら進化しています。

 

4月|「愛知県芸術劇場オープンハウス」がさらに進化。パフォーマーに出会える劇場体験も



愛知県芸術劇場オープンハウスはその名のとおり、誰でも無料で入場できるイベント。今年は本格的なバレエやオペラなどの舞台上演が可能な大ホールと、ジャンルにとらわれない創造的な表現の場の小ホールが会場になりました。ホワイエ(ロビー)、客席、ビュッフェ、普段は立ち入れない舞台や楽屋まで自由に見て回り、劇場を身近に感じられるというもの。照明、舞台機構など、舞台の仕掛けを活かした迫力満点の「舞台カラクリSHOW」も行いました。

 

 


毎年大好評のハード面の施設見学に加えて、今年からソフト面も内容が充実。2025年4月には愛知県芸術劇場ダンスアーティストに就任した酒井はな、島地保武(パフォーマンス全体演出)、三東瑠璃、Null(岡田玲奈、黒田勇)の4組も登場しました。

 

   

(左より)酒井はな(© Tomohide Ikeya)、島地保武(© HATORI Naoshi)、三東瑠璃(© matron2024)、Null(岡田玲奈、黒田勇)

 

 

愛知県芸術劇場オープンハウス
開催日/2025年4月29日(火・祝)※イベントは終了
場所/愛知県芸術劇場大ホール・小ホール(愛知芸術文化センター2階・地下1階)
詳しくはこちら

 

5月|ワンコイン&45分の「THE オルガンNIGHT&DAY 2025」で、日本最大級のパイプオルガンを大人も子どもも気軽に満喫

 

THE オルガン DAY2024より

愛知県芸術劇場コンサートホールでは劇場主催で年間4本のパイプオルガンコンサートを開催しています。オルガンファンの方が楽しめるのはもちろん、初心者の方もステップアップしながら楽しめるのが特徴です。春のスタートは、ゴールデンウィーク恒例のTHE オルガンNIGHT&DAY 2025。入場料500円・公演時間45分・出かけやすい時間帯で、ホールの顔となるパイプオルガンの魅力を詰め込んだ、初心者の劇場デビューに最適な演奏会です。

 

今回のオルガニスト・山口綾規は、2017年・22年にも当劇場に登場。クラシックはもちろん、ポップスからジャズまで多彩なレパートリーを持ち、高い演奏力で多彩な音色を披露します。幅広い音楽の知識とわかりやすい説明にも定評があり、NHK連続テレビ小説『エール』、『ちむどんどん』では音楽指導に携わりました。

 

THE オルガン DAY2021より

 

<オルガンNIGHT>は大人、<オルガンDAY>は幼児(11時開演)、子ども(14時開演)に合わせた異なるプログラムを用意。DAYはオルガンとのコラボレーションとして、打楽器奏者・加藤恭子が一緒に盛り上げます。さらにNIGHTの一部楽曲で、愛知県芸術劇場ダンスアーティストの酒井はな&島地保武が共演。サン=サーンスの「白鳥」とともにバレリーナの代名詞である『瀕死の白鳥』を披露。ヒンデミットの音楽で本コンサートのために創作する新作を上演します。音楽と身体表現の新しい出会いから生まれる、刺激的なライブパフォーマンスにご期待ください。

 

 

(左より)酒井はな(© Tomohide Ikeya)、島地保武(© HATORI Naoshi

 

終演後は「オルガン耳より講座」(NIGHT・DAY子どもの回のみ)で教養アップ。毎年のアンケートでは「とても興味深いものでした。この豆知識を聞き、もう一度演奏を聴いてみたいと思えました。」や「講座が大人でも充分に興味深い内容で良かったです」という声が多く寄せられます。ゴールデンウィークは近場で非日常体験、みんなでパイプオルガンの旅へ!

 

THE オルガンNIGHT&DAY 2025
場所/愛知県芸術劇場コンサートホール(愛知芸術文化センター4階)

<オルガンNIGHT>
開催日時/2025年5月2日(金)19:30〜(オススメ:中学生以上)
※開場は45分前(公演時間:45分)
※終演後「オルガン耳より講座」開催
※未就学のお子さまは入場できません。

<オルガンDAY>
開催日時/2025年5月3日(土・祝)
11:00〜(幼児向け・オススメ:3歳以上)
14:00〜(子ども向け・オススメ:8歳以上)
※開場は45分前(公演時間:各45分)
※14:00の回終演後「オルガン耳より講座」開催
※0歳からご入場できます。3歳以下は大人1名につき1名までひざ上鑑賞可(席が必要な場合は有料)。
※オムツ替え・授乳スペースをご用意いたしております。
※このコンサートには、公演デビューとなる小さなお子さまが多数ご来場します。みなさまの温かいご理解・ご協力をお願い申し上げます。

詳しくはこちら

 

\こんな人にオススメ/

  • 劇場に来たことがない人は、まずはここから! コンサートホール編
  • お得&短時間で音楽の感動を味わいたい人
  • ゴールデンウィークに子どもに特別な経験をさせてあげたい人
  • 仕事帰りやおでかけついでに、ちょっと立ち寄りリフレッシュしたい人
  • クラシックの王道だけではないパイプオルガンの多彩さに触れたい人

 

 

5月|音楽に合わせて、赤ちゃんを抱っこしながらダンス♪「赤ちゃんと踊ろう」はスキンシップ&リフレッシュ&出会いの場


赤ちゃんと踊ろうは、生後5か月から1歳6か月くらいまでの乳児と保護者を対象としたダンス体験です。2017年にスタートし、毎年好評を得ています。進行役を務めるのは、ダンスカンパニー「プロジェクト大山」のメンバー。抱っこやおんぶをしながらリズムに合わせて踊ったり、ストレッチをしたりして、心も身体もリフレッシュ!赤ちゃんはゆらゆら揺られて、いつの間にか夢の中へ…。

 

 

ダンスは簡単な動きが中心なので、初めての方でも大歓迎。体験を通じて、同じくらいの月齢の子どもを持つ保護者同士が交流できる場にもなっています。世代を超えて、人気のダンサーたちと一緒に楽しく踊りましょう!

 

 

講師はNHK Eテレ「みいつけた!」の楽曲振付や「よんだんす」のダツイージョ役として出演中の古家優里さん率いる、プロジェクト大山のみなさん。

 

赤ちゃんと踊ろう

開催日時/2025年5月25日(日)11:15〜12:00、14:15〜15:00〈パパ編〉
2025年5月26日(月)11:15〜12:00、14:15〜15:00
場所/愛知県芸術劇場大リハーサル室(愛知芸術文化センター地下2階)
詳しくはこちら

 

\こんな人にオススメ/

  • 育児中で出かける機会が減り、赤ちゃんと気兼ねなく出かけたい人
  • 身体を動かし、芸術的なものに触れてリフレッシュしたい人
  • 赤ちゃんの寝かしつけに苦戦し、リラックスさせるヒントを知りたい人
  • 劇場やダンスが好きなママ・パパとつながりたい人
  • 親子の素敵な思い出をつくりたい人

 

6月|自然と動物たちの賛歌 環境を題材にした、世界的振付家アクラム・カーンの『ジャングル・ブック』が初来日!

© Ambra Vernuccio


ジャングル・ブックは、愛知県芸術劇場がお届けする2025年必見の海外招聘シリーズ。ノーベル文学賞受賞で著名な作家・詩人のラドヤード・キプリングが執筆した小説をもとに創られた舞台作品が日本初上演となります。劇場がジャングルに大変身!

 

Photo: Ambra Vernuccio

 

今作で主人公のモーグリは、気候難民の少女として描かれ、とある荒れ果てた都市にたどり着いたところから物語がスタート。ジャングルと化した世界で、さまざまな動物たちと暮らす少女は何を見つめ、どんな決断を下すのか――。

 

アクラム・カーン
(© Camilla Greenwell)

 

演出・振付を手がけるのは、ロンドン五輪開会式(12年)の一部振付も担当したアクラム・カーン。ルーツとするインドの古典舞踊カタックを、コンテンポラリー・ダンスに融合させた唯一無二のスタイルで、世界中から賞賛を浴びています。

 

 

ダンス×アニメーションを掛け合わせた現代アートの最先端を間近に! 子どもから大人までが楽しめて、人間と動物、気候変動、生き物の多様性など奥深いテーマを感じられる作品です。

 

アクラム・カーン『ジャングル・ブック』

開催日時/2025年6月28日(土)16:00〜
場所/愛知県芸術劇場大ホール(愛知芸術文化センター2階)
詳しくはこちら

 

ツアー情報

埼玉公演

2025年6月20日(金)〜22日(日)

彩の国さいたま芸術劇場大ホール

詳しくはこちら

 

\こんな人にオススメ/

  • SDGsや環境問題に関心がある人
  • 英国を代表する世界的振付家アクラム・カーンの卓越したダンスを体感したい人
  • 家族や友達と一緒に、地球への愛のメッセージが詰まった作品を楽しみたい人
  • 猿、オオカミ...。一流ダンサーの動物的な身体表現を観たい人。躍動感あふれる美しさは、スポーツや武道が好きな人にもオススメ
  • 「もしもの未来」を想像するSF映画・小説好きな人

 

 

取材・文/村瀬実希(MAISONETTE Inc.)
※ 掲載内容は2025年5月2日(金)現在のものです。

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